見上げれば、青の青よりも深く、ここは誰も近寄らない海の底。
そこにわたしは一人で居る、世界にわたししか居ないみたいな、きいんとはりつめるような静寂の終わり。
ここはずっと昔、誰かが終わりを求めるたびに訪れ、祈り、そして死を迎えた場所だったんだろう。
祭壇の下に広がる無重力の泉には、役目を終えた古代種たちの骸が眠ってる。
死の匂い、ああ、だけどまるで子守唄を聞いてるみたいな、穏やかな気持ち。
求めたものはここには無いんだ。
セフィロスを止める方法、クラウドを取り戻す方法・・・
探してもみつからないもの、わたし探してた。
エアリスは、白遥石で作られた祭壇に膝をつき、海の底までとどく光へ身体を向けた。
胸元で両手を結び、ふんわりと祈りの形をつくる。
求めたものは、いつもいつも、いつだって、
わたしの手のひらに全部眠ってたんだ。
欲しかったものはすべて、わたしの中に見つけられたのに
あたり一面に透明な、静かな時が過ぎる。
いまだ祈りの形を続けている、あれから何時間たったのだろう。
遠くまどろむ光はまるで眠りの森のよう、夜を忘れたかのように変わらずゆらめく。
この場所もまた暗闇の訪れない場所であった、
だがそんなことはどうでもよかった。
ここは祈りが届く場所。
星の中枢、ホーリーが眠る中心、コアの部分、
そこにもっとも近い場所であった。
ごめんね、
いつも、ごめんね、
わたし、ちゃんと聴いてあげられてなかったね
どれだけ苦しいか、淋しいか、悲しいか、それとおなじくらい、どれだけ幸せだったか
とどかなくて、多分、わたしがまだ子供だったから
しっかり聴こえなかったんだ。
ごめんね、ごめんね・・・・
今なら、今ならきっと
わたしにも、わかるから
きいてあげられるから、
クラウドは目を開ける、夢の中でエアリスに出会った。
彼女は変わらず微笑んでた、微笑みの奥に隠された感情が、今のクラウドにはわからなくてもどかしく思う。
ティファとバレットに見守られ、手のひらに汗を握っていた。
このまま、エアリスを追いかけること、それは自分と向き合うことでもあると思った。
そして、何か、何かよくないことが、起こる、脳の深いところで警告の鐘が鳴り響いている。
それは不安要素ともいえる感情。
もしかしたらまた、エアリスを攻撃してしまうかもしれない、けれど、
叶うならもう一度、
「・・・・・・きみに会いたい」
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白遥石:造語です。綺麗な響きだと思って作りました。